どーも、会社員ブロガーゆうじです(@yuji_6023)
僕は過去に恋愛コラムを書く仕事をしておりました。
その中で恋愛相談に乗るという仕事もしており、日々ユーザーの方へ恋愛に対してのアドバイスをさせて頂く立場だったのです。
恋愛に悩みを抱えている方は本当に多く、相談料も安くなかったのですが皆真剣に相談してきてくれたユーザーがほとんど。
ですが、中には少し一般的ではない恋愛をされている方もいらっしゃいまして、
なんて思う案件も多々ありました。
今回はその中で一つご紹介したい案件があります。
その名も、
”いい歳こいてネットで出会ったネットアイドル的な存在に本気の恋”
この仕事を始めた初日の案件でしたので、このような案件がまさか初日に担当することになるとは…と戸惑いを隠せませんでした。
しかし1年もこの仕事をやっているとこのような恋愛はまだ可愛いものなんですよね。
皆さんが生きているこの島国。
どろっどろのねっとねとな恋愛している方は物凄くいます!
ですが、非常に精神衛生上よくないと判断し、今回はこちらの案件をご紹介させていただきます。
Twitterで出会った19歳の女子に本気の恋
恋愛コラムニストとしての研修が終わり、恋愛相談を初めて行うことになったそんな日に彼から相談を受けた。
もちろん名前など覚えていないので、Twitterの頭文字を取ったT男と命名する。
まずT男のスペックを軽く紹介しておこう。
- 恋愛経験無し
- 30歳
- 一人暮らし
- 会社員
- ネットゲーム好き
年齢の割には恋愛経験が少ないというところに引っかかるが、あとは特に問題をあまり感じない。
して、問題となる彼の相談内容がこちら⬇︎
『ご相談します!Twitterで出会った19歳の女性に本気で恋してます!
その子はフォロワー数も多くTwitterやネットゲームの中でアイドル的存在でして、
僕はそんな彼女とネットゲームの話題で個人的にDMでやりとりする日々でした。
そのやりとりが続く中で僕は付き合いたいと告白をしたのです。
ですが彼女からは『それは無理です!』と断られてしまいました。
ちなみに彼女の住んでいる地域は分かるのですが、顔はアイコンでしか知りません。
僕はどうすればよろしいでしょうか?』
そう、初日から激ムズ案件…
まずどこら辺が激ムズかはいちいち書かなくても分かると思うがあえてのせておく。
・実際に会ったことはない
・TwitterでのDMでしかやりとりしたことがない
・ネットアイドルなので敵が多過ぎる激選区
・見た目はアイコンでのみ判断している
・無理とはっきり断られている
実際に女性と会って食事したり話をしたり、その中で好きな感情が湧いて付き合う。
そんな一般的な恋愛しかしてこなかった僕からしたら完璧?案件。
この恋愛を叶えることは不可能だろ…と勝手に決めつけていたのだが、僕の会社はどんな恋愛でも否定は出来ない。
応援する立場、もしくは相手に寄り添う専門の仕事。
なのでギブアップは許されなかった。
どんな恋愛でも関係性をよくする方法はある…きっと
一応厳しい研修を乗り切った身としてはこんな激ムズ案件だとしても今後は流れるように作業をこなさなければならない。
そう思い、脳をひねりT男にアドバイスをしたのがこれ⬇︎
・先ずは本気の気持ちを伝えず他愛もないやり取りを繰り返す
・自分が彼女の中でどの立ち位置なのか理解する
・そのやり取りの中で本当に彼女のことが好きなのか自分の中で考え直す
T男はきっと、恋愛経験が無いことから、
女性から優しくされた反動で好きになっているだけということが考えられる。
なので、彼女との関係性をよくするよりも彼女があなたに感じている感情を知り、自ら身を引き新たな出会いに向けて頑張らせようとした道を選択。
そもそも僕の職場は脈が無いものに対してひたすらアドバイスするというよりも、ユーザー目線に立って寄り添い良き方向へ導けばあとはやり方など特になかった。
しかし、T男は真面目で熱心な性格だったことから、彼女に送るメッセージなど一字一句間違いのないよう指示に従ってくれたことは有難い。
流石に彼女からは、
『これ本当にT男が考えたメッセージ?(笑)』
なんて来る日もあったが、毎回送る文章は僕がほぼ考えていたので彼女からの違和感も自然と消えることに。
彼女とのやりとりが1ヶ月半続き、T男の努力が実ったのか彼女とのやりとりは地元の幼馴染ほどまで進んでいた。
朝起きてから寝るまでちょいちょいDMでのやりとり。
Skypeで話すまで関係性は進む。
そこで、そろそろ彼女に会いたいと言ってみてはどうかと提案し、T男は彼女に伝えた一言、
『今度実際に会って食事でもしない?』
T男は若干ではあるが、最初のころと比べて大分男らしく成長。
しかし彼女からは、
『会いたい気持ちはあるけど、私ブスだし実際に会うなんて恥ずかしくて無理だよ』
こんな返答が帰ってきたことに再びT男は落胆。
でも個人的には驚きを隠せない。
年齢がかけ離れている上に実際会ったこともない二人、告白を即切りされた男が一人の女性にここまで言わせる関係性を作り上げたことに。
一人の男は大きく成長した
その後、何度もT男から会いたいと誘うも彼女は恥ずかしいと中々OKを出さない。
そんな中、ふとT男はこんなことを言ってきた。
『実は先生(一応先生と呼ばれている)に相談をしてから自分の中で色々彼女に対しての気持ちが変わって来たような気がします。
顔も見たことがない…TwitterやSkypeでのやりとり、これが本当に恋なのかって。
自分はあまり女性経験がなかったので分からなかったんですが、そんな彼女に恋してる自分が異常なように感じてきました。
何故かというと最近職場の女性社員とランチする時間が出来たのです。正直生まれて初めてです。
僕は今その子に夢中です。実は。
先生に報告しようと思っていたのですが黙っていて申し訳ありません。
きっとこの感情も初めて対面で色々話してくれる女性と出会ったことから彼女のことを好きになっているのでしょう。
ですが、TwitterでDMを送っていたあの子に感じていた感情とは別物です。
先生、僕は今後この職場の子と関係を深めていきたいと思ってます。
先生には大変失礼なことかもしれませんが、今後この子に対しての相談でもよろしいでしょうか?』
T男はいつの間にか自立していた。
恋する一人の男性として立派に成長。
正直この相談文を送られてきた時は泣きそうにもなった。
人はここまで成長するものなのかと。
その後、T男はTwitterから離れ、女性社員との恋が始まった。
僕にこの相談文を送ってきた頃は既に関係性もよく、アドバイスなど特に無かった。
T男は本当に律儀な男で最後に返信してくれた一言、それは、
『先生、今まで親身に相談に乗って頂きありがとうございました!
この恋を必ず成功させてみせます!本当にありがとうございました!』
その後、彼からは一切連絡が無かったことからきっと良き未来に進めたのだと思う。
この仕事をしていて最初で最後の感動だった…
完
※ほぼ実話
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