映画レビュー

【恋愛アニメ】映画『言の葉の庭』から学ぶ不器用な恋愛について

あれは小学5年生の頃、教育実習生として僕の組みに赴任してきた若い女性がいた。

名前は岩槻先生(23歳)

20年以上も前の話なので正直うる覚えだが、あの時の気持ちは未だ鮮明に覚えている。

当時の僕からしたら立派な大人の女性であり、可愛くて明るく、とても前向きな姿勢に小学5年生のクソガキが惚れてしまった。

赴任した頃、丁度文化祭の季節だった。

僕のクラスはありきたりなお化け屋敷を発案。

今になって思うが、1クラスを全面的に改造し、真っ暗闇の空間を自分達だけで完成させ脅かし役もやり遂げたクオリティは岩槻先生のおかげだと思っている。

それほど岩槻先生にも文化祭にも熱が入っていた。

赴任の期間は3ヶ月、きっと小学5年なりに最初に赴任した学校で良い思い出を作って頂きたいと思う強い気持ちがあったのだろう。

本当はただの恋なのにそんな綺麗事を並べてみる。

たったの3ヶ月だったが、岩槻先生は時に辛い顔を浮かべながら僕に悩みを打ち明けてくれたこともある。

正直内容は覚えていないが、小学5年の小さな脳では理解出来なかったんだと今になって思うが、岩槻先生は今にも泣き出しそうな表情だったのを記憶している。

無事に文化祭を終え、岩槻先生の笑顔と共に楽しかった3ヶ月が幕を閉じる。

最終日、だだっ広い体育館で岩槻先生をお送りする会的なものが開かれた。

男女一人代表で花束と感謝状を手渡す役は勿論僕が率先して前に出る。

岩槻先生は泣いていたが、泣きながら笑顔を無理やり作っていた。

その後、岩槻先生から手紙をもらい、お別れをする。

これが初恋だったらどれだけ素晴らしかったことだろうと思うぐらい、感謝の気持ちが並べられていた。

今になって思う、あの頃から年上の女性好きだったんだな…俺…と。

 

どーも、会社員ブロガーのユウジです(@yuji_6023

前置きが長くなりすぎてしまいました。

きっと検索に引っかかったとしてもこの長い前置きでささっといなくなってしまうことが予想されます。

そんなことは理解しつつ今回も引き続きオススメ映画のレビューをしていきたいと思います。

本日はこちら⬇︎

 

『言の葉の庭』

 

冒頭で語らせてもらったような淡い恋模様を描いた作品。

表紙から見て分かる通り、非常に映像が美しく繊細。

なんだか雨の日がいつもより美しく感じるようなところも非常に魅力的な作品です。

また、46分という短編アニメーションなので、忙しい方にもオススメ。

今回は、この映画を観て感じた個人的観点から恋愛学を少し語らせて頂こうかなと思っておりますので、最後までお付き合い願います。

※完全ネタバレあり

 

ユウジ
休日予定の無い日の雨ってなんだか落ち着きますよね。

 

毒舌系女子
雨の印象はジメジメして物悲しいだけ…

 

 

『映画 言の葉の庭』ざっくりあらすじ

 

〜6月〜

高校1年生のタカオ(15歳)は雨の日になると学校の1限目をサボり、新宿御苑に向かう。

屋根があるいつもの場所に行くと、真昼間からビールとチョコを片手に寂しげな女性ユキノ(27歳)と出会う。

 

 

タカオは靴職人の夢があり、雨の日はサボってこの屋根の下で靴のデザインをスケッチしていた。

タカオはユキノを見てどこかで会ったように感じ、

『どこかでお会いしましたっけ?』

と一言告げると、

『いいえ』とユキノは答える。

ユキノは再びタカオを見ると、ふと思い出したかのような仕草で、

『会っているかも…』

と一言呟く。

ユキノは立ち去りながら一言、

『雷神の少し響みて、さし曇り、雨も降らぬか君を留めむ』

と言い残し去っていった。

タカオはその言葉を理解することが出来ずにいた。

晴れた日は学校に行き、雨の日は新宿御苑のいつもの場所に行くのがタカオの日課。

雨の日、再びいつもの場所に行くとユキノがビールを飲んでいた。

ユキノはタカオに一言、

『学校は休みなの?』

と聞かれるが、

『会社は?』

と呆れたようにタカオが返し、

『またサボっちゃった…』

とユキノは答える。

ユキノは鞄から大量のチョコレートを取り出し、

『人間なんてみんなちょっとずつおかしいから』

とタカオに告げる。

こうして雨の日限定の二人だけの時間が始まった。

タカオはユキノと打ち解け、将来は靴職人になりたいことを告げる。

いつしかタカオは朝眼が覚めると雨の日を願っていた。

ユキノは自宅へと戻り、ベッドに横たわって元彼と電話をしている。

どうやらユキノは仕事のストレスから味覚障害となっていた。

元彼はユキノを気遣うも、付き合っていた頃はまるで壊れ物に触れるかのような扱いを受けていたことを思い出す。

 

〜7月〜

ユキノは以前タカオが弁当を作ってくれたお礼として靴作りの本をプレゼントする。

タカオは喜び、嬉しそうにその本を眺めるが、そこでユキノに合う靴を作ろうと決心する。

 

 

タカオはユキノの足のサイズを丁寧に確かめる。

そこでユキノは、

『私ね、上手く歩けなくなったのいつの間にか…』

こう告げる。

タカオはユキノと頻繁に会ってはいるが、なんの仕事をしているのか、年齢すら分かっていない。

勿論抱えている悩みも知らない。

なのに、タカオはユキノに魅力を感じていた。

 

〜8月〜

梅雨が明けると雨の日は無く、二人が会うことはなかった。

ユキノはいつもの場所に行くも、タカオがいないことから寂しさを感じる。

タカオは靴職人になる為、専門学校に行く学費を貯めようと毎日バイトに明け暮れる日々を過ごしていた。

その脳裏にはユキノに会いたい気持ちでいっぱいだった。

 

 

〜9月〜

タカオは同級生と話していると、ユキノと出会う。

なんとユキノはタカオの通っている学校の古文の教師だったのだ。

しかし3年生の女子の彼氏がユキノに惚れてしまったことを知り、ユキノに対して悪質な嫌がらせをし続けたことでユキノは病んでしまい、学校に行けなくなっていたのだった。

タカオはその話を聞き逆上。

3年のクラスに行き、嫌がらせをした張本人の女子にビンタをする。

それを見た3年の男子がタカオを殴り、喧嘩となってしまう。

タカオは殴られた顔のまま新宿御苑に行くと、ユキノがいた。

タカオはユキノに対して、万葉集の返し歌、

『雷神の少し響みて降らずとも我は留らむ妹し留めば』

と口にする。

『それが正解。私が君に言った私の返し歌。』

ユキノは告げる。

 

『雨が降ったら君はここにとどまってくれるだろうか』

このような歌に対し、

『雨なんか降らなくてもここにいるよ』

という意味合いの歌だったのだ。

 

その時、急に雲行きが怪しくなり、土砂降りとなった。

二人は慌てて屋根があるいつもの場所に逃げるが、ずぶ濡れになってしまう。

タカオはユキノのマンションに行き、ずぶ濡れの服を乾かし、そのお礼としてタカオは料理を振る舞う。

ひと段落つくと、お互い同じことを想っていた。

 

『今まで生きてきて、今が一番幸せかもしれない…』と。

 

遂にタカオはユキノに告白をする。

ユキノは頬を赤らめるが、

『ユキノさんじゃなくて、先生でしょ?』

タカオはユキノがなにを言いたいのか理解したようだ。

しかもユキノは以前から四国の実家に帰ることを決めていたようだ。

『私はあの場所で一人で歩けるようになる練習をしていたの。靴がなくても。だから、今までありがとう秋月くん…』

ユキノはタカオに告げると、タカオはゆっくりと立ち上がり、まだ乾いてない学生服に着替えお礼を伝え部屋を出て行く。

ユキノはこれで良かったんだと思うも、今までのタカオとの記憶が頭を過ぎる。

そこでユキノは泣きながらタカオから返された言葉を思い出した。

 

『雷神の少し響みて降らずとも我は留らむ妹し留めば』

意味『雨なんか降らなくてもここにいるよ』

 

ユキノは部屋を飛び出し、タカオを追いかける。

すると階段の途中でタカオが雨を見ながら寄りかかっていた。

タカオはユキノに気がつくと、今までの想いを告げた。

 

『ユキノさん、さっきのは忘れてください…俺…やっぱりあなたのこと、嫌いです。』

 

『あんたが教師だって知ってたら、俺は靴のことなんて喋らなかった!』

『どうせ出来っこない!叶いっこないって思われるから!!』

『どうしてあんたはそう言わなかったんですか!?』

『子供の言うことだって、適当に付き合えばいいって思ってた!』

『俺が何かに、誰かに憧れたって、そんなの届きっこない!叶うわけないって!』

『あんたは最初から分かってたんだ!!』

『だったらちゃんと言ってくれよ!!!』

『邪魔だって!ガキは学校に行けって!俺のこと嫌いだって!』

『あんたは!あんたは一生ずっとそうやって大事なことは絶対に言わないで、』

『自分は関係ないって顔して、ずっと一人で、生きていくんだ!!!

 

 

 

 

『毎朝ちゃんとスーツ着て、学校に行こうとしてたの…』

『でも怖くて…どうしても行けなくて…』

『あの場所で…私…あなたに…救われてたの!!!

 

 

 

 

 

夏が終わり、冬が訪れ、タカオは四国に帰ったユキノを思いながら日々を過ごす。

タカオは雪景色の中、ユキノと会っていた場所に行き、ユキノの為に作った靴をその場所に置く。

タカオもユキノと同様、歩く練習をしていたのだと気が付く。

いつかもっと遠くまで歩けるようになったら、ユキノに会いにいくと誓いを立てる。

 

〜完〜

 

 

毒舌系女子
ざっくりではないだろ…

 

 

『映画 言の葉の庭』から学ぶ不器用な恋愛

 

 

個人的にこの映画に感じたものは、”不器用な恋愛模様”でした。

幼いながらもユキノに寄り添うタカオの気持ちは冒頭でお話した過去がある僕からしても非常に共感出来る部分が多く、見ていて心が締めつけられることも多々あり、大人独特の不思議な魅力をタカオも感じていたのでしょう。

雨の日に何度も会っていたにも関わらず、どこかで自分の気持ちに気がついていたタカオでしたが、その先に立ち入る勇気も無く、

『このままの距離感がずっと永遠に続いて欲しい…」とさえ願っていたのかなと想像してしまいました。

ユキノはタカオとは違い、社会の闇的な部分に心を犯され病んでいた。

そんな自分の心を優しく包んでくれたタカオに対しては恋愛感情というよりも、心の支えだったのでしょう。

なので、恋愛として見るならタカオの片思いとなります。

ですが、ストーリー終盤タカオを追いかけているユキノはきっと自分の奥底に秘めていた淡い恋心を感じたようにも思えます。

あともう一つ気になった部分としては、ユキノが元彼と電話をしていたシーン。

ユウジ
おいおい、奥さん?いる元彼と電話するのかよ…

 

と突っ込みを入れたくなりましたが、どうやらその元彼は料理をしている奥さん?に隠れてベランダで電話をしていることから、

『え?不倫してたの?』とさえ感じてしまうようなシーンがありました。

深くは触れていないのですが、元彼はきっとユキノと同じ学校の体育教師でしょう。

後ろ姿のガタイと声でなんとなくそこらへんは理解しました。(間違っていたらごめんなさい)

このようにこの物語を見ると、

歩き方を忘れた=綺麗な恋愛の仕方が分からない

このようにも読み取れます。

不器用な恋愛を感じさせつつ、ラストはお互いに想っていたことをストレートにぶつけあうシーンは胸が締め付けられ、立ち上がりたくなるような感動のシーンでした。

アニメは基本人から勧められたものしか見ないのですが、このような淡い恋模様を感じさせる短編ストーリーも面白いですね。

非常にオススメな映画の一つとなりました。

 

 

『映画 言の葉の庭』見所&感想

 

なんと言っても見所は、繊細かつ綺麗な風景画がとても魅力的。

新宿外苑が本当に綺麗に描かれており、雨のシーンなんか本当に美しく感じました。

なにか悩みを抱えた雨の日、新宿外苑のこの場所に行きたくなるぐらいに綺麗に描かれていますが、実際に行ったら同じことを考えている人が複数いそうなのでやめておきます。

そしてもう一つはなんと言っても年下男子と年上女性の淡い恋愛模様。

こちらは一つ前でお話した通りとなりますが、幼い頃年上女性に恋をした男子諸君、年下男子に恋をした女性方であれば非常に共感する部分を感じられると思います。

また、タカオが逆上し、たかが一年坊主が3年の先輩に喧嘩を売るシーンなんかクローズ要素を感じずにはいられませんでしたのでこちらも見所の一つ。(本当か?)

 

とにかく女性受けしそうな内容ですが、どこか昔に置いてきてしまった青春時代を思い出させてくれそうなこちらの作品。

大人も子供も、おねーさんも。

是非観てみてください。

心が良い意味で洗われる、そんな感情を抱きつつ、なんだか苦しい日々も前向きにしてくれるような素敵な映画。

以上、会社員ブロガーユウジがお送りしました。

 

※現在TwitterのDMにて恋愛相談を行っております。
気になる方はこちらまで→(@yuji_6023

 

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